人はなぜ新しいものを求めるのか ②

デザイン
それはいつの時代も留まることを知らない永遠の旅


その当時、これは斬新だと思っても、月日が経てば、それは古臭いと感じるようになる
古臭いと感じるようになると、そのデザインは、同時にどこかどんくさい物と感じるようになる
その理由は何なのか
人はデザインに何を求めるのか
人はなぜ新しいものを求めるのか


よく言われるのは時代は巡るということ
例えばジーンズ
裾が太いものが流行ったり、細いものが流行ったり
それらは一定の周期があるという


デザインそのものに、もし客観的美しさというものが存在するならば、それは常にベクトルは前向きになる
さらなる美しさの追及は、過去にあったものを除外し、過去になかったものにのみ目を向けていればいいことになる
言いかえれば、今現在、子どもから大人まで、いいデザインだといえるジーンズは、過去に流行したものと同一性はないはず
過去にあった何かしらのマイナスポイントが削除され、洗練されたものになるはず
けれども服の流行というものはそうはなっていない
過去に流行したものが、時を経て再び流行することが多々ある
その流行の仕掛け方という観点は置いておいて、それを受け取る一般人の観点からのみ考えてみると、それを受け入れるということは、自己がそれに満足しているからという理由になる
そのとき過去に同じようなものを既に経験している人からすれば、積極的に感じれば懐かしいと思うだろうし、消極的に感じれば古臭いと感じるだろう
デザインの好みは主観的なもの
本人がそれを気に入るかどうか


人間の好みとは何なのか
人は何を求めているのか


過去に流行して、一定時期を経て再度流行する
そこに現われる主体は、同一人物ではない事が多い
すなわち過去の流行を知らない人
まだそれを経験していない人
一度既に経験した人は、そのデザインを見ても斬新性は当然感じないはず
感じるのは斬新性ではなく、懐かしさにすぎない


とうことは、一度、脳がそれを記憶すると、その脳の持主にとって、流行しにくいということ
ということは脳は経験していないものに刺激を受け、興奮するということか
ということは脳は新しいものを常に求め続けるということなのか
常に刺激を求める
理解、記憶があると、脳はそれで満足してしまうのだろうか



例えば音楽
本当に好きな曲があるならば、その曲だけ一生聴き続ければいい
例えば本
本当に面白い本があるならば、その本だけ一生読み返せばいい
例えば絵画
本当に好きな絵ならば、その絵だけをずっと見続ければいい


けれども多くはそれだけでは満足しない
常に、「他の何か」を求め続ける
その「他の何か」とは何なのだろう
人は何を求めるのだろう


脳は常に新しい刺激を求め続けているのだろうか
常に新しい何かを本能で求めている
新しくそこに現れたそれを理解すると満足してしまう
慣れてしまうと刺激がなくなる
そして次なる新たな未知を求めている
そうしないとおそらく人は生きてはいけない
生命維持というか、種族保存というか、そういった生物学的な理由がDNAに組み込まれているのかなあ
ということならばい、常に新しいことを人が求めるのは、当然なことなのだなあ、きっと




元気なおっさんのどぼどけ度 ☆☆☆
その叫びは案外さりげなさ度 ☆☆☆☆
考えてるようで考えてない度 ☆☆☆