なぜ暑いときは、食欲が減るのか

暑いと汗がでる
喉が渇き水分補給が必要になる
暑くなり過ぎると食欲も減退する
けれども体を動かしていれば、カロリーの補給は必要だ
自転車を数時間、本気でこいでいれば、数千キロカロリーはすぐに消費してしまう
それを補うためにも、何かを口にする必要がある


わかってはいても、食べる気がしない
おにぎりをバッグにつめて持ってはいても、それを食べたいと思わない
どうしてもゼリーのような、水分の多いものに興味が行きがち
さて、それはどうしてなのか


同じおにぎりでも、コンビニで売っている、あまり圧縮されていないおにぎりなどは、かろうじて食べやすい
密度が薄いから、飲み込み安いという物理的な理由はあるだろう
醤油やケチャップなど、お米自体に味を付けたものならば、喉を通りやすい
喉が通りやすいのを体験として、持っているからなのかそういったおにぎりであれば、暑くても食べたいと思う


パン類はちょっと敬遠かも
他の食品に比べればパン自体に水分が少ないので、喉は通りにくいから


うどんや蕎麦などは、つゆと一緒に食するので、喉を通りやすい
それゆえ、暑くても食欲が湧く


さて、暑くて食欲がわかないときでも、食べ物により、食べたいと思ったりそうでなかったりする理由はどこにあるのだろう


冷たいもので暑さを和らげたいという体の本能
水分補給をしたいという本能
これらの本能は、実際に食べ物を口にする前に、どのようにして働くのだろう


蕎麦なら食べやすい、かたく握ったおにぎりなら食べにくい
そういった口にする瞬間の体の受け止めからではなく、そもそも食べ物を口にする前から、それを食べたいと思うかどうか、脳が感じ取って指令を出している


食事は基本的に舌で味覚をとり、それが脳になんらかの刺激を伝達する
食事、それは匂いも影響を及ぼすこともある
例えば、鼻をつまんで、強制的に匂いをシャットダウンして食事をすると、おいしさの感じ方は格段に減る実験結果が出たというのを聞いたことがある
味覚、嗅覚のみならず、視覚も影響があるのではないかと思う
それも現実に今見ている映像を感じ取るという視覚のみならず、過去に経験したことから脳に保存されているデータ
そういったものが食欲に影響している気がする


曹操が、昔、住民の大移動のときに、この先に梅があるからと嘘をついて、彼らの喉の渇きを和らげたのは有名な話
確かに梅干しを見ると、唾液がでる
これなどは視覚が脳に影響を与えている証拠
想像しただけでも唾液がでる
これなどは、記憶が脳に影響を与えている証拠


また、甘いものは別腹といわれるように、お腹一杯ににもかかわらず、目の前に好きな甘い物を出された女性が、甘い物を満面の笑みでほおばるのはよくある話
医学的に検証するべく、胃袋の動きを映像で撮影したものを以前テレビで見たことがある
まんぱんの胃袋が、甘い物を見せられた直後、激しく動き出し、胃袋がやや膨らんで、上のほうに隙間ができていた
これも視覚により、脳に刺激がいっている証拠


普通の人間は、何もない初めてのことを判断することは、おそらくなかなかできないと思う
何かの判断を意識的にせよ、無意識にせよ、それが求められるとき、人はそれに似た何かが過去に経験としてなかったかを思い出し、同一のものがなければ、それとの類似性を無意識に探し出している…と思う


とするとだ
好き嫌いな食べ物が、脳に何らかの刺激を与えるきっかけは、目の前にあるものであれば視覚、目の前になければ経験ということになる
暑いときに食欲が減るのは、ビタミンやナトリウム等、何か医学的なことがあるのだろうけれど、それとは別に、ただ単純に食べ物の見た目の問題で、食べたいなと思う食べ物の選択肢が減る
そういった選択肢の減少により食欲が減るということも、少なからず理由としてありそうな気がする


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