23枚目〜ウルビーノのヴィーナス

Tiziano　Venere di Urbino（ウルビーノのヴィーナス）　1538年

国立西洋美術館で以前見たウフィツィ美術館展
ティッツィアーノのこの作品は、ものすごくよかった

ティツィアーノの他の作品を見て、ふとこの絵がまた見たくなった
しばらくはもう日本にはこないだろうなぁ

実際に見たのは、ずいぶん前になるけれど、はっきりと覚えている
地下に展示されたこの絵
ひときわ目立っていた

後ろに描かれている子ども
きっと、どの服を着ようかしらと探しているのだろうなあ
それを見守る横の夫人も優しげだ
ゆっくりお選びなさいと微笑みかけている

あまりにも大きくて、アンテアの貴婦人のように、視線を合わせることはできなかった
こういう絵が自然におかれている建物ってどんな建物だったのだろう
470年以上も前のこの絵が置かれていた建物
とても素敵な建物だったのだろうなあ

何をそんなに急いでいるの
何をそんなに焦っているの
飾る必要はない
気取る必要はない

何をそんなに見つめているの
何をそんなに求めているの
探す必要はない
求める必要はない

あなたのその微笑みが
天空のかなたを目指すとき
あたなのその優しさが
地平線の彼方を指差すととき

そのとき空は晴れる
白い雲は無音の調和を奏でる
朗らかな日差しは無音のリズムをたたき出す
そのとき空は空中のダンスを踊る

あなたのその優しい微笑みは
見る者に静かな静かな安らぎを与えてくれる
あなたのその静かな微笑みは
見る者に優しい心を育んでくれる

天空の彼方を目指して
きれいなきれいなメロディーをありがとう

気分は１年中春ですわ度　　　　☆☆☆☆
雨の日は明るく春を誘うべし度　☆☆☆
美しいメロディーは数百年度　　☆☆☆☆☆