移動手段の速度と生活習慣

現代の車社会
登録台数からすれば、国民の過半数が車を所有していることになっている

移動時間
それは普段の生活の中で一番無駄な時間であると思う
だからこそ人は、移動中に、本を読んだり、疲れをとるべく眠ったり、目的地に着くまで何かをする
何もしていないようでも、ぼうっとしたりして頭と身体を休ませている


移動を手段とし、そこから得られる物理的、精神的な変化を楽しむことは別として、
移動そのものに目的があり、楽しさがあり、意義がある、そんな風に言う人は聞いたことがない

移動は無駄なんだ
排除できるのであれば、それが好ましい
だからこそ、時間を短縮する移動手段として車が発達した
車の利用、それは移動手段として便利だからという点にとどまらず、生活スタイルや思考回路にも影響を及ぼすことになる
短時間でより多くの距離を移動できるとすれば、それに伴い、より多くの時間を、目的を持った他の行為に費やすことができる

現時点で車は便利である一方、昨日付けの<【新聞ウォッチ】東京都民の“車離れ”一段と加速>に、東京で、都民の“車離れ”が一段と加速していると掲載されていた

「車を所有する人の割合は59.3%で8年前に実施した前回調査の71.2%から11.9ポイント減少。車を所有していない人40.7%のうち、「いつかは所有したい」とした人はわずか4.7%。しかも、「今後も所有するつもりはない」とした人は20.7%もいたという。また、車を手放した理由では、「維持費がかかる」が57%と最多で、「公共交通機関で充分」が44.4%、「自転車を活用する」が19.4%と続いた。」

だそうだ


自分で動かすことのできる乗り物は大好きなので、車も好きだ
でも自分もレンタカーでもいいやと思う
維持するのは大変だし


都内は交通手段が発達しているので、車やオートバイがなくても不自由はほとんどない
もし都内に限らず、全国的に車等がなかったらどのような生活スタイルになるのだろう
当然、主な移動手段は、電車や自転車となる

おそらく、目的地までの移動時間は、今よりずっと増えるはずだ
そうであるとすれば、無駄な時間が増えるということになる



こんな風になったりして


これは大変だけれども、これは例外だろう

きっと毎日のお買いものはこんな感じだね


おじさん楽しそうに走っている

荷物を運ぶならこういうのもありだ

こんなのは遊び心があっていいい

乗っている人の笑顔がその楽しさを物語っている


無駄とはなんだろう
それは、便利なものと比較して感じることであって、比較するものがなければ不便さは感じないと思う
何かしら不便を感じれば、そこに改良の必要性が生じ、やがてそれを回避すべく何かしらのものが発明、改良される


エジソンが「必要は発明の母」と言ったけれど、逆にいえば、必要がなければ発明、改良はない
そこに出てくるのは発見にすぎなくなるだろう


もし、街中で、こういうものがあふれたら、生活スタイルはとても変わるはずだ




移動そのものが無駄であると感じるのは、車や電車など、速い交通機関を使って、短時間で移動できることを知っているからだ
自分だけ、好きですからという理由でのんびり移動するわけにはいかない
もし、今よりもっと多くの人が自転車を利用するようになれば、移動に時間のかかることは社会の中でそれは当たり前となる
当たり前となれば、速く移動することの必要性も薄れていくことだろう
速く移動することの必要性が薄れていけば、移動する時間を「無駄」と感じなくなるときがくるかもしれない

のんびりした心のゆとりが生まれるかもしれない

そんなに急がなくてもいいのだ、ふとそう思う時もある




MTV全盛時代万歳度           ☆☆☆☆
シンプルなアニメが切なさ倍増度    ☆☆☆☆
伝えたいものに複雑なものは入らない度 ☆☆