自転車と自由②

世界には、様々なハンディキャップを持った人がいる


アボット投手が、メジャーで最初に投げたときのニュースは今でも覚えている
左で投げた後、すぐにグローブを手のある左に持ちかえるそのクイックな動きはとてもきれいだった
その映像を見たとき、すごいなという単純な印象の他、大変失礼な印象を抱いてしまった
片手でプレーするのね、同情を買って、球団のイメージアップにでもしたいんじゃないの
そんな不遜な、生意気な気持ちを抱いてしまった
何でもかんでも批判したがる学生の頃だった


その後、ノーヒットノーランも成し遂げる素晴らしいピッチャーであることを知った
ニュース自体は話題性での報道もあったけれど、球団は彼の才能に惹かれてプレーをさせていた
見た目で判断し、ひねくれた見方しかできなかった自分は反省した
既に現役を引退してから10年以上経つんだなあ
wikiにも出ていた彼の言葉
「自分が障害者だとは思ったことはない。子供の時自分に野球を教えようとして庭に連れ出した父こそ勇気のある人間だ」
とても、素晴らしい人だと思った
彼の発言に、爽やかな風の香りを感じた


メジャーリーグ
それはアメリカの少年に夢を与える
これと違って、MTB
他人が見て、さほど楽しいものではない
自分が乗って初めて楽しいもの


手でペダルをこぐ自転車
MTBもある


爽やかな彼の笑顔
アボット氏と同様の爽やかさを感じる



3分10秒辺りからの激坂
歩いて上るのだってしんどい坂
もし、自分が後ろにいる人だったら、思わず彼の背中を押したくなってしまう
でも彼は、背中なんか押してほしくない
絶対にそう思っているはず


誰のためでもない
自分の満足だけのために坂を上る


日本の場合、こういう場所は無いので、この自転車を生かし切れる場所がなかなか思い浮かばない
普及しなさそうなのが残念


同じようなハンディキャップを持っている人にエールを送りたい
そういう気持ちもあるのだろう
キリマンジャロを登るChris Waddell 氏の試み
砂利の激坂は、車輪では登りにくい
一緒に上る人たちに板を敷いてもらって登る
多分、不本意ではあろうけれど、そうしないと登れないならば仕方がない
登ることに意義があるのだ
多分そうだ
登る登るどこまでも登る


上を目指して


プロジェクトは誰かのためにある
でも基本は自分がそうしたいから
それが楽しいから
誰のためでもない
まずは自分のため
彼の笑顔がそれを物語っている


そこに自由があるから


「One Revolution」観たいなぁ


なぜか、途中スピードがずれる度       ☆☆☆
かかとの音に合わせたドラムの音がハッピー度 ☆☆☆☆☆
街頭100人でダンスも分かる度       ☆☆☆☆