名前の意味するもの④

先日からの続き

名前の意味するもの


人の名前がなかったなら
それは前回考えた
では物に名前がなかったら


物といっても段階がある
固有名詞のレベルでの名前と、もうちょっと広い概念の名前


固有名詞のレベルで名前がなかったらどうなるのだろう
電話などで、面と向かい合わせていない時の会話
あれやそれと言ってもなかなか伝わらない
不便だからこそ名前を付けた
だとすれば、名前がなくなることのデメリットは、そのメリットが無くなるということ
お互いの指し示す認識対象を一致させるということ
単純にはそれだけ
でも深く考えればそれだけではない気がする
ものにはメリットしかないものなんてそう多くはない
メリットがあれば何らかのデメリットも併存する


名前を付けることで発生するデメリットというものはあるのかな


名前を付ける
お互いの認識対象が一致する
完全に認識対象が一致すれば不便はない
でも完全に認識対象が一致するということは本当にあるのか
名前を呼ぶ
目の前にないものを一致させる
お互いの想像で一致させる
例えば「桃屋のラー油」と言ったとき
お互いが知っていれば、同じ瓶を想像する
次に味を想像する
うまいよね、いや、他社の方が、ちんたらかんたら
味覚に関しても当然、主観で想像する
桃屋のラー油」と言っただけで、お互い思い浮かべる瓶は同じでも、好みからでる味の感覚は微妙に違ってくる可能性は否定できない
名前からくる自己判断で、他者の本来伝えたい内容も微妙にずれてしまうこともありうるということ
名前でお互いが判断する以上、そのずれに気付かないことがありうる


もし名前がなければ、見た目や成分やからくる味の具合を頑張って表現するしかなくなる
名前で語ることができない分、その説明は大変な労力を有する
その反面、最初から、ずれていることが前提なので、お互いの思い込みによるずれは少ないかもしれない
固有名詞のレベルで名前がなかったら、不便な半面、お互いの思い込みも少なくなるのかな



名前の意味するもの
明日以降の思索に続く


80年代と変わらぬ頑張り度    ☆☆☆
MTV時代と違った映像度      ☆☆☆
映像のこだわりは彼らならでは度 ☆☆☆☆