翻訳

武家屋敷』はSamurai Residence と訳されるそうな

「屋敷」という単語のみに着目していたら、自分だったら「Residence」なんて出てこない

なるほどなあ、うまいなあと思う

同じ言葉を翻訳するにしても、日本人が日本語以外の言葉に訳すのと、他の国の人が日本語を見て自分の国の言葉に直すのとではかなり違うと思う

小説を翻訳するには、その小説家と同じ力量が必要となるものだし

同じタイトルの文庫本でも、翻訳者が違うことで、受けるイメージがずいぶん違うことはしょっちゅうだ


言葉が違えばなおさらだ

青森の木村さんの奇跡のりんごを「りんご」だけに着目して英語に訳したとき、「APPLE」でいいのか、それで伝わるのか

文字そのものが本来持っている情報伝達力
それは意味が決まっていなければ文字の意味がない
けれどもその意味を他者にそのまま伝えることがどれだけ難しいことなのか、武家屋敷の訳を聞いてあらためて感じた

物品の取扱説明書等、本来、曖昧なものが入り込むべきでない文章であっても、想定していない部分をさわりだす人もいる
これは、文字そのものを、文字を通して自分の頭で理解しなおして行動にでるからだと思う

「Samurai Residence」でどれだけのイメージが伝わるのだろう
90%以上は伝わると思うけれど、99%の人が理解してくれるだろうか

武家屋敷とは反対に、アメリカなどにしかない物を、日本語で訳すとこんなに面白い訳になる、きっとそんなものもあるんだろうなぁ



上から目線がセクシー度   ☆☆
うまいかどうかは関係ない度 ☆☆☆
雰囲気ですよ雰囲気度    ☆☆☆