ハンディキャップ

YouTubeで、両手にハンディキャップがあり、足でギターを弾いている人の映像を見た

お情け頂戴というたぐいのものではない

笑顔が素晴らしかった

楽しんで弾いています
僕の歌と演奏を聴いてください

それがよく伝わる映像だった
のりのりで弾いている

足の指でギターを弾くなんて、そう簡単な練習ではない

別に苦行でそうしているわけじゃない
その人が動かすことができるのは、足の指だけ
だから動く指で、ギターを弾いた

ただそれだけ


足にハンディキャップを持った人が、路上で座り込んでいたのを見たことがある
その人の前に紙が置かれていた
交通事故で足を失い、働きたくても働くことができない
どうかお恵みを
そんな感じだった記憶がある

その人がどれだけつらい生活を送っているのかは、
残念ながら、想像でしかわからない
たとえ想像しても、どれだけつらいかは本人しかわからない


そのときは、かわいそうだなと思ったけれど
それで終わった
あまりにも人生に疲れ切った、その彼の姿に自分は目をそむけてしまった

でも今回YouTubeで見たギター弾きには、かわいそうだなとは全く思わなかった
そんな気持ちを抱くことを、彼は期待してはいないと思う
同情なんて失礼だ
彼は同情されたいわけじゃないんだ

ただ俺のギターを聴いてくれ
そんな感じだった
笑顔がステキだった

足にハンディキャップを持った人もかわいそうだとは思うけれど
ただそれだけだった
同情を誘うそんな生き方だった
それも彼の選んだ生き方

手にハンディキャップを持ったそのギター弾きは
つらいこともあるだろうに
それを微塵も感じさせない

自分がどんなに、つらいことがあっても、
きっと彼には頭があがらない


デヘヘ度         ☆☆☆
なんかもんくあっか度 ☆☆☆☆
ドロドロ度        ☆☆