2度見たいと思うものとそうでないものの違いとは
友人の強力なプッシュで、アバターを観た。
面白かった。
とにかく映像が見事であるという点につきる。
でも1回観れば十分かなと思った。
なぜだろう。
例えば絵画。
観て楽しかっった絵は、何回でも見たい。
では3時間近い鑑賞に疲れたのか。
そんなことはない。
3時間以上かけて面白かった本を、また読みたくなるときはいくらでもある。
面白かったけれど、読み返すほどの魅力はないなと感じる本もたくさんある。
例えば知識を得るために読んでいる本
一度読んで理解できなかったり、忘れた頃にもう1度読むことはあるけれど、基本的に繰り返し読むことはない。
推理小説などは、結末を知ってしまったら、大半は再読の魅力が半減する。
ストーリーより、文体を楽しむ三島由紀夫などは、再読の魅力は失われない。
では結論を知ったら再読の魅力が半減する推理小説などは、結論そのものに主たる魅力があるのかといえば、そういうわけではない。
自分がその本のどこに興味をもって読んでいるのかで違いはあるのだろうけれど
繰り返したいと思うものと、1度でいいと思うものが確かに存在する。
理由は、はっきりとはしない。
どこかに理由があるはずなのだけれど。
では、アバターが1度でいいと思ったのは映画だから?
いや違う。同じ映画でも、THIS IS ITなら、できるのであれば、繰り返し観たいと思う。
典型的な娯楽作品だから?
いや違う。STAR WARS は何回でも観たいと思う。
とても面白かったし、決してアバターがSTAR WARSより劣っているとは思わない。
むしろ一般人が体験できる映像としては、現時点で、2番目の凄さだと思う(1番目は国立科学博物館にある球体映像かな。あれは凄い)。
ストーリーの展開を期待して観ていたわけではない。
STAR WARSだって、ストーリーは単純だ。
複雑で、予想外の展開があるから楽しいというものでもないのだ。
ならば、なぜ?
感動があるかないかの違い?
感動って何?
心がどのように動かされたときに感動というの?
面白いだけじゃ感動とは言えないのかな?
日常生活で体験する自己の感情の起伏の平均を超えたときに感動というの?
アバターはとても面白い。
感動して涙を流す作品ではないけれど、
とても面白いことだけは間違いない。
単純に、観てよかったかどうか?と聞かれれば、観てよかったと思う。
すごいとも思う。
面白いと思うことに理由はあるはずなのだけれど。
理由をはっきり言えない面白さもあるのかもしれない。
でもなぜ、1度で十分なのだろう。
それだけ内容が充実していたから?
いいものならば繰り返し満足感を得たいと思うのが人間の本能ではないの?
今はっきり自信を持って言えるのは、
面白かったというそのひと言だけ。
新旧両対決度 ☆☆☆
俺様が俺様が度 ☆☆☆☆
今夜もビートイット度 ☆☆☆☆☆