子どもと大人の経験の違いによる考え方の差異③

昨日より続く

先に言葉ありき


言葉があることにより、自分が何を考え、何を感じているのかがはっきりするようになる
輪郭がぼやっとしていたものが、適切な言葉が見つかると、ああそういうことだと再認識することがある


言葉が増えるにつれ、言葉にまつわる思考回路もその分、複雑化する


例えば数字
23個のリンゴが目の前にあったとしても
23個というとう数字を知らなければ、たくさんリンゴがあるなあと思うだけ
23個という言葉を知ることで、頭の中でリンゴの数はそれくらいあるんだなと想像する
頭の中で22個のリンゴの違いと24個のリンゴの違いを理解する


その意味で、まだ数を数えることができない小さな子どもと、数字という言葉を覚えた大人では、目の前にあるリンゴの量の感じ方は違うかもしれない


例えば概念
鳥といっても、雀もいればカラスもいるし鷹だっている
鳥という単語からイメージするのは個々の人で異なる


同じ雀でも、オスもいればメスもいる
怪我をしている雀や生まれたての小さな雀だっている


鳥という言葉のイメージを概念として捉えることができるようになるのは、これらの具体的なものを、言葉を通じて集合体として考えることができるようになるから…だと思う(自信ないけど)


「空虚」などの抽象的な概念であれば、それはより一層明らかだ
辞典ごとにその意味を書いてある「言葉」は違うけれど、複数の辞書を見ることで、書いていないものも「空虚」という概念に当てはまるのかどうか判断できるようになる


言葉の違う外国語を翻訳することも、概念があり、それを頭の中で考えることができるからだ


「言葉」を知ることで「概念」を知るようになる


言葉を知るという経験を積むことで、概念という思考の枠組みを得る経験ができる


その概念の種類が増えるにつれ、何を感じ、何を考えているのかも自分の頭の中ではっきりとしてくるのではないか
いいかえれば、言葉が先にあり、経験が後になる


人の感情の場合はどうだろうか
また明日の思考に続く


34年前とは思えない響きだ度  ☆☆☆☆
大御所は1曲に絞るのは難しい度 ☆☆☆☆☆
シンプルな叫びが聞こえる度   ☆☆☆☆☆