集中力

集中力に関し、なるほどなと思う記事があった。

プレジデント2月12日(金) 10時 0分配信 / 経済 - 経済総合(林 成之 日本大学総合科学研究科教授 )より、太字カッコ内記事引用 


「脳の機能は「ゴール間近だ」と思った瞬間に低下し、それに伴って運動機能も低下するのだ。脳の自己報酬神経群という部位の仕業である。自己報酬神経群とは、その名の通り「自分へのごほうび」をモチベーションに働く部位であり、この部位が活発に働かないと脳は活性化しない。重要なのは、活性化はごほうびが得られたという「結果」によって起こるのではなく、ごほうびが得られそうだという「期待」によって起こる点だ。ごほうびが得られた、つまり結果を手にしたと思うと、むしろ脳の機能は低下してしまうのである。集中力を持続するには、この脳の仕組みを利用すればいい。ゴールの仕方に集中する。あるいは、目標よりも遠くにゴールを定めるのだ。そうすれば、実際のゴールの手前で脳のパフォーマンスが落ちることはなくなる。」

なるほどなあ。低いハードルを自分で課している間は、たいしてのびないよく言われるのと同じだ。


「私は平井コーチに、この脳の仕組みを説明した。コーチと北島選手が取った対策は巧みだった。プールの壁をゴールだと思うのではなく、壁にタッチした後、振り向いて電光掲示板を見た瞬間をゴールだと考える訓練を重ねたのだ。この私のアドバイスから1カ月後、北島選手は見事、世界記録を塗り替えた。」


んん…ん、発想の切り替えだ。素晴らしい。


「「私はコツコツ努力するタイプです」と言う人を、私は信用しない。その言葉を聞いたとたん、「コイツはダメだな」と思ってしまう。むろん、コツコツ努力するのは、まったく努力しないよりははるかにいい。しかし、コツコツ努力する人が大きく成長することはないし、一流の人間になることもない。
一方、一流のスポーツ選手の言葉を聞いていると、ある共通項の存在に気づく。「まだまだ努力が足りない」「まだまだたくさんの課題がある」というように、一流になればなるほど、自分はまだ目標に到達できていないと、謙虚というより自然に口にする。しかし彼らは、コツコツ努力するとは決して言わない。これは、脳の仕組みから考えると、とてもよく理解できることだ。」


なんだなんだ、気になる


「脳には自己保存本能がある。文字通り「自分を守りたい」という本能だ。より根源的な脳の3つの本能、すなわち「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」のうち、「生きたい」という本能から派生してくる、第二の本能である。コツコツ努力するとは、一歩一歩着実に努力しようということであり、この言葉の背後には、「失敗しないよう慎重に事を運ぼう」という意識が隠れている。失敗すると自己保存が危うくなる。だから失敗しないように、コツコツやろうというわけだ。自己保存本能は人間にとって大切なものだが、「失敗するかもしれない」という否定語は、この自己保存本能に過剰反応を起こさせて、脳の働きにブレーキをかけてしまう。それゆえ、コツコツやるという人は、自分が現在持っている以上の力を発揮することが難しいのである。」


弱気はいかんということだね
オリンピックの決勝に残る人のあのスタート前の気迫
あれがすごく好きなのだけれど、そういえば、弱気の人はいないなあ


「反対に、とても到達できそうにない目的に向かって一気にかけ上がろうと考えると、脳は信じられないほど高いパフォーマンスを示してくれる。つまり、実際は長距離走の場合でも、短距離走のつもりで全力疾走を繰り返すことで、あるところから人間の能力はぐーっと伸びてくる。そして一気、一気でダッシュを繰り返して、ふと気付くと、到底超えられそうもなかった壁を突破しているものなのだ。そんな人のことを世間は、異様な集中力を持った人と呼ぶ。」


むむむ、自分も後半年で40歳になるのだけれど、
無意識のうちに守りに入った意識があるのかもしれない。いかんいかん。


「一流のスポーツ選手がみな謙虚な言葉を口にするのは、無意識のうちにこの脳の仕組みを知っているからだろう。彼らは、簡単に手の届く目標に向かってコツコツと努力などしない。常に、高い目標を掲げて、目の前の事に全力投球しているからこそ、「まだ足りない」と口にするのだ。彼らは決して、謙虚な性格の持ち主ではないのである。」


そうだったのか…
てっきり出る杭は打たれるの方式で謙虚にコメントをしているだけかと思っていた。



「これはスポーツだけでなく、あらゆるジャンルに言えることだが、人間は結果を求めると、持てる能力を十分に発揮することができなくなる。スポーツで言えば、「敵に勝とう」と思った瞬間、能力にブレーキがかかってしまう。なぜかと言えば、これは脳の持つ根源的な本能に反することだからだ。」


えっ、そうなのですか。
対戦相手と勝負する球技の場合、「敵に勝とう」とする気持ちが、ときに疲れを吹き飛ばし、自分の限界にチャレンジするというのが普通だと思うのだけれど。



「脳には「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という3つの根源的な本能がある。この3つの本能に逆らうことをやると、脳のパフォーマンスは急激に落ちる。そして「敵に勝つ」は、「仲間になりたい」という本能に真っ向から逆らう考え方なのだ。地球の歴史の中で多くの生物が絶滅していったが、絶滅した生物の共通点は、周囲にいる仲間とうまくやっていけなかったことである。」


んんん…
これはどうなのだろう。
オリンピックの100M走決勝戦で、スタートラインに並ぶ選手たち
彼らがその瞬間考えていることは、地位でも、名誉でも、お金でもなく、
ただひたすら、100M先のテープを自分が一番先に切りたい
それに尽きると思う。
おそらく隣の奴に勝ちたいという気持ちは、もはやないと思う
そういう他者の存在を意識する余裕はないのではないか
ただひたすら100M先のテープしか見えていない
あるいは、そのテープすらも見えていない
合図を待ち、ただ全力で、自分が今まで生きてきた人生の中で最高の走りをしてみせる
ものすごいピュアな精神がそこにある
自分は、そのピュアな精神を、彼らの眼力から垣間見ることができるのがとても好きだ。
このとき彼らは決して自分より速い人間と「仲間になりたい」と思っているわけではないと思う。



「結果を求めるあまり能力を発揮できない愚を避けるには、目標達成の「仕方」にこだわるのがいい。勝負に懸けるのではなく、達成の仕方に勝負を懸けるのだ。そして、損得抜きの全力投球をする。結果を求めず、達成の仕方に全力投球するとき、人間は信じられない集中力を発揮する。ポイントは、「損得勘定抜きに」だ。損得勘定とは、実は、結果を求める気持ちにほかならないからである。

●point 1:ゴールを決めない
●point 2:コツコツやらない
●point 3:結果を求めない」
  



「結果を求めない」かぁ…
確かに、目標に近づいたとき、それまでのペースがおちるというのは分かる気がする
それを避けるために、目先の目標などにとらわれずに、頭をからっぽにしてつき進め!
ということなのかな



26年の月日は速いかも度    ☆☆☆
ジョンの息子が困った度     ☆☆☆☆
スピードアップしてしまう度    ☆☆☆