雨あがりの水たまり
雨上がりの水たまり
小学生の頃から好きだった
「ぼくは12歳」という詩集を12歳の6年生の時に担任の先生が呼んでくれた
12歳で自ら死を選んだ彼には共感できなかったけれど、同い歳が書いたと思えないその詩のピュアな気持ちはとても衝撃だった
中でも「ごめんなさい」という詩が好きで、30年以上たった今でもその詩を覚えている
そこに出てくる、ひとつぶの涙、一滴の雨、ごめんなさいというほほえみ、雨あがりに虹、たった12歳という自分と同い歳の奴がこんなに美しく言葉をつないでいくことに信じられない気持ちは大人になった今でも変わらない
雨上がりの水たまりは天上がりの虹以上にその頃から好きだった
もしかしたら彼のその詩が心に残り、水たまりを見るたびに無意識に当時の気持ちを思い出しているのかもしれない
雨上がりの水たまり
自分にとってそれは、小さい頃読んだ不思議の国のアリスのような別世界の入り口、もう一つの世界への窓
そんな気持ちがしてウキウキする
雨あがりの水たまり
それは雨の日と晴れの日を結ぶ幸せの扉
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